愛染堂について

享保11(1726)年に建立。愛染明王が安置されいており、熊谷市星宮地区の下川上に位置する。
 
宝乗院本堂は江戸末期に消失か。その後、三嶋神社との神仏分離等を経て、愛染堂が本堂に位置付けられる。
江戸時代中期以降、愛染堂は染物業者からの信仰や「愛染」から見て取れる恋愛成就の願いが込められてきた。愛染堂内には奉納額や絵馬が複数掲げられ、その信仰の様子が垣間見える。
また、欄間に組み込まれた彫刻も秀逸で、肉彫りなどの技術が見られる。これらは愛染堂に伝わる多くの想いや技術を今に伝えている。
 
熊谷市立江南文化財センター 山下 祐樹
 


 
 
愛染堂の現在
愛染堂は享保11年(1726)に建立。本尊の「愛染明王」は、大同元年(806)に造立され、愛染堂前の星川に流れついたとの言い伝えが語り継がれています。その後、江戸時代に入り仏師の手によって、現在の「愛染明王」(市指定有形民俗文化財)が制作され、熊谷市下川上地区にて時代を超えて保存されてきました。江戸時代以降、「藍染」と「愛染」の関わりから、関東一円の多くの染物業者などが参拝し、染色業者をはじめ、花柳界・木遣り等の額、算額、「藍染絵馬」(市指定有形民俗文化財)などが奉納され、庶民信仰の文化遺産として保存されています。平成に入り、愛染堂の毀損が進み、平成21年(2009)に市指定有形民俗文化財「愛染明王」及び「藍染絵馬」を堂外に移動しました。平成27年(2015)から保存修理工事が開始され、平成28年(2016)9月に竣工し、落成式が行われました。これに合わせて愛染明王が愛染堂に再び安置されています。
熊谷市ホームページより

愛染堂保存修理事業
平成26年(2014)6月、愛染明王の一般公開。
平成26年9月、所有者の実相院や地元下川上の地域住民、古くからつながりのある染色業者を中心に保存修理実行委員会が結成された。
平成27年度 保存修理事業の開始。
 寄附募集の開始。PR大使の委嘱。
クラウドファンディングによる寄付募集。
 

西側の修理

 保存修理事業の概要
・瓦からガルバリューム鋼板への屋根交換
・軒廻り、高欄の一部改修
・前方の須弥壇の一部改修
・基礎部分の一部交換
・畳替え ・その他毀損部の一部改修
→ 愛染明王を再び元の場所に安置する。
→ 修理事業としての課題・今後の展望


 
北西・隅の新調部分

修復が完工した
 
 
熊谷市立江南文化財センター 山下 祐樹